折り鶴1 折り鶴の想いも一緒にリサイクル

 広島市へは世界中から毎年1000万羽、重さにして約10トンの折り鶴が寄せられます。その折り鶴一羽一羽に折った人の平和への想いが込められています。
 人々の想いが詰まった折り鶴は大切に扱われていますが、折り鶴も年々古くなっていきます。そこで広島市が古くなった折り鶴の活用策を公募し、当社の所属している団体「中国地区製紙原料直納商工組合」の広島部会が応募した案が採用されました。
 折り鶴がノートに生まれ変わるまでの様子を紹介します。
■広島市立楠那小学校の体育館をお借りしました。
 折り鶴はそのままではリサイクルできません。
糸やビーズなど紙以外の物を取り除く必要があります。

 平成23年12月4日(日)広島市の小学生ボランティア200人と一緒に折り鶴の分別作業を実施しました。
■体育館に運び込まれた折り鶴の山。
 この日分別するのは折り鶴約100万羽!
 すごい量の折り鶴を目の前に参加者はみんな驚きの声を上げています。
■スタッフの分別指導にみんな注目。
 先ずは分別方法の説明です。
 糸やビーズは何故いけないの?金色や銀色の折り鶴が混ざるとどうなるの?せっかくだからリサイクルのことを勉強しちゃおう。

 クイズを交えながらの説明に、元気よく答えてくれました。
■真剣に分別しています。
 どこを切ったらいいのかな?
 真剣な眼差しで糸を切り、折り鶴と糸を分別しています。
■真剣に分別しています2。
 糸を切るとスルスル~ッと折り鶴が抜けます。が、たまに抜けにくいものもあり、結構苦労していますよみんな。
■折り鶴と牛乳パックでオリジナルはがきを作ろう。
 分別が終わったら実際にはがきを作ってみよう。赤い折り鶴をミキサーに入れ、細かく砕いてほぐしていくよ。折り鶴5羽と500mlの水を入れてスイッチオン!
 「どうなるの?どうなるの?」みんなワクワクして見つめています。
 折り鶴が水に溶けて赤いパルプの出来上がり。  トマトジュースみたい!
■紙すき初体験だぞ。
 たらいに入れたパルプの中にそ~っと木枠を入れて、前後にやさしく揺らします。きれいなはがきができるかな。
 大人は見てるだけ、手を出しちゃダメですよ。
■広島市の担当課長さんにご挨拶を頂きました。
 折り鶴を提供して頂いた広島市平和推進課の課長さんにご挨拶を頂きました。

 「私たちの手で平和の輪を広げていこう」と結ばれました。
 折り鶴の分別は結局半分ぐらいしかできませんでしたが、みんな一生懸命分別してくれました。みなさま本当にありがとうございました。
 平和への想いが詰まった折り鶴にリサイクルへの想いも詰まり、さらに貴重な折り鶴になりました。
 
「製紙メーカーでノートの原紙を作るぞ」の巻へ続く。